
「のどを見たら白い塊がついていた」
「咳をしたら臭い玉が出てきた」
「口臭の原因が膿栓ではないか心配」
このような相談は耳鼻咽喉科でも少なくありません。
膿栓(のうせん)は「臭い玉」とも呼ばれ、多くは病気ではありません。しかし、口臭やのどの違和感の原因となることがあり、繰り返しできることで悩まれている方もいらっしゃいます。
今回は、膿栓の原因・治療・予防法について、最新の知見も交えながら分かりやすく解説します。
膿栓(臭い玉)とは?
膿栓とは、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)のくぼみにできる黄白色の小さな塊です。
「膿」という名前がついていますが、実際には膿そのものではありません。
膿栓は、食べ物の細かな残り・細菌・はがれた粘膜・白血球・唾液中の成分などが集まり、固まってできたものです。多くは数mm程度ですが、大きくなることもあります。
膿栓が長期間扁桃内に留まると、カルシウム・リン酸カルシウム・炭酸カルシウムなどのミネラルが沈着し、石灰化が起こります。これが「扁桃石」です。
なぜ膿栓ができるの?

口蓋扁桃は細菌やウイルスから体を守る免疫器官です。表面には「陰窩(いんか)」と呼ばれる細かな溝やくぼみが多数あります。
このくぼみに
食べ物・細菌・白血球・はがれた粘膜などが入り込み
↓
時間とともに固まり
↓
膿栓になります
つまり、膿栓は扁桃の構造上、ある程度自然にできるものと考えられています。
臭いの原因は?
膿栓は時として大きくなり強い臭いを発することがあります。
これは、膿栓の中で増殖した嫌気性菌が、硫化水素・メチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物(VSC)を産生するためです。これらは口臭の代表的な原因物質でもあります。
そのため、「朝だけ口臭が気になる」「咳をすると臭い玉が出る」という症状が現れることがあります。
膿栓ができやすい人
次のような方では膿栓ができやすい傾向があります。
・慢性扁桃炎
・扁桃のくぼみが深い
・後鼻漏(鼻水がのどへ流れる)
・鼻づまり・口呼吸
・ドライマウス
・喫煙
耳鼻咽喉科では、膿栓だけではなく、その背景にある鼻やのどの病気を評価することが重要です。
症状
膿栓で多い症状は、
・白い塊が見える
・口臭
・のどの違和感
・異物感
・咳払い
・飲み込む時の違和感
などです。
一方で、痛みや発熱がないことがほとんどです。
もし強い痛みや高熱を伴う場合には、急性扁桃炎など別の病気を考えます。
自分で取ってもいい?
「綿棒で取っています」
「ピンセットで取っています」
という方もいますが、
基本的にはおすすめできません。
無理に取ろうとすると、出血・粘膜損傷・扁桃炎・奥へ押し込んでしまうなどの可能性があやまもと。
小さな膿栓は自然に取れたり、飲み込んだりしていることも多く、健康上問題になることはほとんどありません。
耳鼻咽喉科ではどんな治療をする?
症状が軽い場合には治療を行わず経過観察となることもあります。
口臭や異物感が強い場合には、
・膿栓の除去
・慢性扁桃炎の治療
・鼻炎、副鼻腔炎の治療
・口呼吸の改善
などを行います。
膿栓だけを繰り返し取っても根本治療にはならないため、原因となる病気の治療が重要です。
手術は必要?
膿栓だけを理由に扁桃摘出術を行うことは一般的ではありません。
ただし、年に何度も扁桃炎を繰り返す場合などには、扁桃摘出術が検討されることがあります。
膿栓を予防する方法
残念ながら、膿栓を完全に予防する方法は確立されていません。
しかし、次のような習慣は再発予防につながると考えられています。
① 毎日の口腔ケア
・歯磨き
・デンタルフロス
・舌清掃
口腔内細菌を減らすことが基本です。
② 水分を十分に摂る
唾液には細菌を洗い流す働きがあります。
口の乾燥を防ぐことが重要です。
③ 鼻づまりを治療する
鼻づまりがあると口呼吸になり、口腔内が乾燥して細菌が増えやすくなります。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の治療は膿栓予防にもつながります。
④ 禁煙
喫煙は口腔内細菌叢や口臭に悪影響を与えます。
⑤ 慢性扁桃炎を適切に治療する
繰り返す扁桃炎がある方では、耳鼻咽喉科での評価が大切です。
最新の研究では何が分かっている?
近年の研究では、以下のことが指摘されています。
・膿栓は扁桃のくぼみに細菌や食物残渣が蓄積して形成される
・小さい膿栓は無症状が多い
・保存的治療が第一選択
・放線菌(Actinomyces)だけが原因ではなく、さまざまな細菌が関与する
・慢性副鼻腔炎との関連も報告されている
つまり、「臭い玉だけを取る」のではなく、鼻やのどの状態も含めて診察・治療することが再発予防につながると考えられています。
このような症状は耳鼻咽喉科へ
次のような場合には受診をおすすめします。
・強い口臭で困っている
・のどの違和感が続く
・何度も膿栓ができる
・発熱や強い痛みを伴う
・飲み込みにくい
・片側だけ大きく腫れている
まとめ
膿栓(臭い玉)は、多くの場合、口蓋扁桃のくぼみに細菌や食べ物の残りなどがたまってできる良性の変化です。
口臭やのどの違和感の原因になることがありますが、ほとんどは心配のいらないものです。
一方で、繰り返す膿栓の背景には、慢性扁桃炎やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、口呼吸などが隠れていることがあります。
気になる症状が続く場合は、自己処置を繰り返すのではなく、一度耳鼻咽喉科で相談することをおすすめします。
参考文献
Smith KL, et al. Am Fam Physician. 2023.
Arvisais-Anhalt S, et al. Otolaryngol Head Neck Surg. 2020.
Kaleemullah S, et al. Indian J Otolaryngol Head Neck Surg. 2024.
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帯状疱疹は「皮膚だけ」の病気ではありません

最近、CMで「帯状疱疹ワクチン」という言葉を聞く機会が増えていると思います。
「帯状疱疹」と聞くと、皆さんは帯状の皮膚の赤い発疹・水疱や痛みを想像すると思います。耳鼻科領域では、顔面の感覚神経である三叉神経領域の障害や顔面神経麻痺などで受診され、治療を行うことがあります。子供の頃にかかったウイルスが潜んでおり、免疫の低下・加齢などで再活性化することで、顔面領域の皮膚症状や顔面神経麻痺などを引き起こします。治療は基本的に抗ウイルス薬やステロイド、痛み止めを中心に治療を行います。
皆さんは帯状疱疹と聞くと、その後の痛みのみが印象的だと思いますが、実は脳梗塞の危険性も高くなることはご存知でしょうか。
〜実は脳梗塞のリスクが高まることがあります〜
「帯状疱疹は皮膚の病気」と思われている方は多いのではないでしょうか。
確かに帯状疱疹は、赤い発疹や水ぶくれ、強い痛みを伴う皮膚の病気です。しかし近年の研究では、帯状疱疹は皮膚だけでなく血管にも影響を及ぼし、一時的に脳梗塞のリスクを高める可能性があることが明らかになってきました。
今回は、帯状疱疹と脳梗塞の関係について、耳鼻咽喉科専門医の立場から分かりやすく解説します。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)の原因である水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-zoster virus:VZV)が原因です。子どもの頃にかかった水ぼうそうが治った後も、このウイルスは完全には体からいなくなりません。
神経節という神経の根元に何十年も潜伏し、加齢・疲労・ストレス・睡眠不足・病気などによる免疫力低下が引き金となり再び活動し始めてしまいます。
その結果、神経に沿って、「ピリピリした痛み」「発疹」「水ぶくれ」が帯状に現れます。
なぜ帯状疱疹で脳梗塞が起こるのでしょうか?
帯状疱疹ウイルスは神経に沿って広がるだけではありません。
近年の研究では、神経から血管へ広がり、血管の壁に炎症(血管炎)を起こすことが分かっています。

血管に炎症が起こる
→血管が狭くなる
→血液が流れにくくなる
→血栓(血の塊)ができやすくなる
という経過で脳の血流が妨げられ、脳梗塞が起こることがあります。
この病態はVZV血管症(Varicella-zoster vasculopathy)と呼ばれています。
頭頸部、とくに顔面や耳の帯状疱疹では脳へ向かう血管に近い場所で炎症が起こるため、より注意が必要と考えられています。
発症後1か月は特に注意
帯状疱疹による脳梗塞は、いつでも起こるわけではありません。

世界中の多くの研究では、帯状疱疹を発症してから最初の数週間〜1か月が最も危険な時期であることが示されています。
その後は徐々にリスクは低下しますが、約6か月〜1年程度は通常より高い状態が続くという報告もあります。
特に耳鼻科も密接に関わる領域である、
・顔の帯状疱疹
・目の周囲の帯状疱疹(眼部帯状疱疹)
では脳梗塞のリスクがさらに高くなることが報告されています。
どれくらいリスクは高くなるの?
研究によって数値は多少異なりますが、帯状疱疹発症後1か月以内では脳梗塞の発症リスクがおよそ1.5〜2倍になることが報告されています。
また、眼部帯状疱疹では、それ以上にリスクが高くなる可能性が示されています。もちろん、帯状疱疹になった方すべてが脳梗塞になるわけではありません。しかし、「皮膚だけの病気ではない」という認識を持つことが大切です。
特に注意したい方
次のような方では、もともとの脳梗塞リスクに帯状疱疹の影響が加わるため、より注意が必要です。
・65歳以上
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・喫煙
・心臓病(不整脈など)
・顔や耳、目の周囲に帯状疱疹ができた方
これらに当てはまる方は、帯状疱疹をきっかけに脳梗塞を起こさないよう、体調の変化に十分注意しましょう。
こんな症状があればすぐ救急受診
帯状疱疹の治療中でも、以下の症状が現れた場合は脳梗塞の可能性があります。
・顔がゆがむ
・手足に力が入らない
・手足がしびれる
・ろれつが回らない
・言葉が出ない
・急に片目が見えにくくなった
・強いめまいや歩けない
脳梗塞は時間との勝負です。症状に気づいたら様子を見ずに、119番通報または救急病院を受診してください。
但し、脳梗塞ではなく顔面神経麻痺のみであれば耳鼻科受診をお勧めします。麻痺の程度により追加の検査や治療が必要になることがあります。
〜帯状疱疹になったら大切なこと〜
①できるだけ早く治療を開始する
帯状疱疹は、発症から72時間以内に抗ウイルス薬を開始することで、以下のことが期待できます。
・症状を軽くする
・発疹を早く治す
・帯状疱疹後神経痛(PHN)を減らす
痛みが強い場合には鎮痛薬を併用することもあります。
②生活習慣病をしっかり管理する
帯状疱疹そのものだけでなく、血圧 ・血糖値 ・コレステロール を適切に管理することも、脳梗塞予防につながります。
また、禁煙 ・十分な睡眠 ・バランスの良い食事も重要です。
〜ワクチンは重い合併症の予防にも期待〜
現在、日本では帯状疱疹ワクチンが接種できます。
ワクチンには以下の効果が確認されています。
・帯状疱疹そのものを予防する
・帯状疱疹後神経痛を減らす
さらに近年では、帯状疱疹を予防することで、結果的に帯状疱疹後の脳梗塞リスクも減少する可能性が報告されています。特に50歳以上の方や、免疫力が低下しやすい方は、ワクチン接種を検討するとよいでしょう。
※当院では不活化ワクチンのみ接種可能です。ご希望の方は電話にてお問い合わせください。
〜耳鼻咽喉科で注意していること〜
耳鼻咽喉科では、耳や顔面の帯状疱疹を診療する機会が多くあります。
代表的なものとして、以下のものが挙げられます
・ラムゼイ・ハント症候群(耳性帯状疱疹)
・三叉神経領域の帯状疱疹
・眼部帯状疱疹
これらは顔面神経麻痺や難聴、めまいなどを引き起こすだけでなく、まれに脳の血管へ影響を及ぼす可能性もあるため、神経症状や脳梗塞を疑う症状がないか慎重に診察しています。
〜まとめ〜
帯状疱疹は、単なる皮膚の病気ではありません。
ウイルスが血管に炎症を起こすことで、一時的に脳梗塞のリスクが高まることがあります。特に発症後1か月は注意が必要で、顔や耳、目の周囲の帯状疱疹ではより慎重な経過観察が望まれます。
帯状疱疹を疑う症状があれば、できるだけ早く耳鼻咽喉科や皮膚科を受診し、適切な治療を開始しましょう。また、50歳以上の方やリスクの高い方は、帯状疱疹ワクチンも有効な予防手段の一つです。
皮膚症状だけでなく、「ろれつが回らない」「手足が動かしにくい」「顔がゆがむ」などの症状があれば、迷わず救急受診することが大切です。
参考文献
Langan SM, et al. Clin Infect Dis. 2014;58:1497-1503.
Breuer J, et al. Neurology. 2014;82:206-212.
Gilden D, et al. Lancet Neurol. 2009;8:731-740.
Cohen JI. N Engl J Med. 2013;369:255-263.
日本皮膚科学会. 帯状疱疹診療ガイドライン 2025.
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「耳掃除は毎日したほうが清潔」
「耳あかは全部取ったほうがいい」
そう思って、毎日のように耳掃除をしている方も少なくありません。
しかし近年、頻回な耳掃除(耳かき)が、外耳道癌との関連を示唆する研究が報告(頭頸部癌 43(1):76-78,2017)されています。もちろん、「耳掃除をすると外耳道癌になる」と証明されたわけではありませんが、必要以上の耳かきは避けた方が良いと考えられています。
外耳道癌とは?
~治らない外耳炎の中に隠れていることもある、まれながん~
外耳道癌は、耳の入り口から鼓膜まで続く「外耳道」に発生する悪性腫瘍です。頭頸部がんの中でも非常にまれな病気ですが、初期症状が外耳炎とよく似ているため、診断が遅れることがあります。
耳の痛みや耳だれ、耳のかゆみが続き、「外耳炎だから大丈夫」と思っていたら、実は外耳道癌だったというケースもあります。そのため、治療しても改善しない外耳炎では、詳しい検査が重要になります。
外耳道癌の原因は?
はっきりした原因はまだ分かっていませんが、
・慢性的な外耳炎
・長期間続く耳だれ
・放射線治療の既往
・慢性的な炎症や刺激
などが関係すると考えられています。
「頻回な耳掃除」にも注意
近年、日本から興味深い研究が報告されています。東京大学の研究では、50歳未満の外耳道癌患者さんでは、「1日に1回以上の耳掃除」や「竹製などの硬い耳かき」を使う習慣が、健康な方よりも多いことが報告されました。また、右利きの方では右耳に外耳道癌が多いことも報告(Laryngoscope. 2017)されており、日常的な耳かきによる慢性的な刺激が関係している可能性が示唆されています。
もちろん、耳掃除をしたから必ず外耳道癌になるわけではありません。しかし、毎日のような耳掃除は外耳道の皮膚を傷つけるため、必要以上の耳掃除は控えることがすすめられています。

こんな症状は要注意
次のような症状が続く場合は、一度耳鼻咽喉科を受診しましょう。
・耳だれがなかなか治らない
・血が混じった耳だれ
・強い耳の痛み
・耳のかゆみが長く続く
・外耳炎を何度も繰り返す
・聞こえが悪くなった
・顔の動きが悪くなった
特に「外耳炎の治療をしているのに改善しない」という場合には、生検(組織検査)が必要になることがあります。
九州大学耳鼻咽喉科や九州がんセンター頭頸科から世界へ発信している研究
外耳道癌・側頭骨癌は非常にまれな病気であるため、世界的にも治療に関するデータは限られています。
そのような中で、九州大学耳鼻咽喉科と九州がんセンター頭頸科は世界でも有数の症例数を有し、以下のように多くの研究成果を世界に向けて発表しています。これらの研究は、現在の診療方針にも大きく貢献しています。
・早期発見及び完全切除が重要
・血液検査から「治療の見通し」を予測できる可能性
・がんを攻撃する「免疫」の働きの解明
・外耳道癌の遺伝子異常を世界に先駆けて解析
・外耳道癌の手術方法をさらに進歩
Japanese Journal of Head and Neck Cancer. 2020;46(1):11-17.
Cancer Science. 2020;111: 3010 – 3019
Laryngoscope. 2021;131(8): 1782 – 1789
Laryngoscope. 2021;131(12): 2674 – 2683.
Cancers. 2023;15:4289
Otology & Neurotology. 2025;46:972-977
Cancer Research Communications. 2026;6(2):260-272.
外耳道癌がどのような遺伝子異常によって発生・進行するのかが明らかになりつつあり、将来的には分子標的治療や個別化医療につながることが期待されています。
外耳道癌は非常にまれな病気ですが、その診断や治療は日々進歩しています。私自身も、九州大学耳鼻咽喉科・九州がんセンターで行われた外耳道癌に関する研究の一部に携わることができたことを、大変誇りに思っています。これからも最新の知見を日々の診療に生かし、地域の皆さまへ質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。
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たるみ治療を検討する際、「ハイフとザーフ、結局どちらがいいの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。それぞれの特徴を知ることで、自分に合った治療を選びやすくなります。
ハイフは、超音波エネルギーをSMAS筋膜という表情筋を支える深い層に集中させる治療法です。たるみの土台となる層に直接アプローチできるため、リフトアップ効果の持続期間が長い(半年〜1年程度)傾向があります。一方で、エネルギーを深い層の一点に集中させる特性上、痛みを感じやすい方が多いことも知られています。また照射の深度により脂肪細胞を減少させる効果もあるため、頬や顎下の脂肪が多い方には向いています。ただし脂肪が少ない方や頬のこけがある方はより脂肪が減少し、こけが目立ってしまうリスクがあります。ダウンタイムは軽度の腫れと筋肉痛のような鈍痛が数日あることが多いです。
ザーフは、2つの周波数を使って真皮層を中心に脂肪層まで広い範囲を面で温める治療法です。ハイフほど深い層に強いエネルギーを集中させないため、頬のこけのリスクを抑え、痛みを抑えながら引き締め・肌質改善効果を得やすいことが特徴です。真皮層の老化ダメージの修復にも寄与するため、肝斑やくすみの改善効果も期待できます。
輪郭にピタッと張り付くような肌の引き締まりを感じる方が多いです。

当院では痛みやダウンタイムを抑えながら、無理なく継続いただけるたるみ治療としてザーフを中心にご提案しています。「ハイフは痛みが心配」「忙しくてダウンタイムを取りづらい」という方にも、続けやすい治療として選んでいただいています。
どちらが正解というものではなく、ご自身のお悩みやライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。カウンセリングでお気軽にご相談ください。
ハイフを使用していない当院でも、ザーフによる引き締め・脂肪溶解注射による脂肪量の調整・肌育注射による質感改善を組み合わせることで、多角的にたるみへアプローチすることが可能です。それぞれ役割が異なる治療を組み合わせることで、1つの施術だけでは届きにくい部分もカバーしやすくなります。
どの組み合わせが合うかは、お肌の状態やお悩みによって異なります。カウンセリングでお一人おひとりに合わせたプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
次回は、ザーフとサーマクール・ソフウェーブの違いは?RF系たるみ治療の選び方について詳しくご紹介します。
前回のザーフ関連の投稿はこちら【ザーフ(XERF)とは?仕組みと効果は?】
※効果には個人差があります。費用・リスクの詳細はこちら。






ふとした時に、自分の耳から嫌な臭いがすると気になったことはありませんか。
耳垢が臭う理由には、心配のいらない体質的なものから、病気が隠れているケースまで様々です。
当院にも、
「耳垢のにおいが気になる」
「耳掃除だけで受診してもいいのか迷う」
といったご相談が少なくありません。
この記事では、耳垢が臭う主な原因、耳鼻科を受診したほうがよい症状の目安、ご自宅で気をつけたい対処法について、耳鼻咽喉科の立場からわかりやすく解説します。
臭いの原因を正しく理解し、適切な対処法を知ることで、不安を解消しましょう。
耳垢の臭いが気になると、「何か悪い病気なのでは」と不安になるかもしれません。
ただ、耳垢はもともとまったくの無臭ではなく、誰でも多少のにおいはあります。まずは、異常とは限らないケースを知っておくことが大切です。
臭いの性質や、ご自身の耳垢のタイプを理解することが、適切な判断の第一歩になります。
耳垢は、耳の穴(外耳道)の古い皮膚や、皮脂腺・耳垢腺からの分泌物、外部からのホコリなどが混じり合ってできたものです。
汗や皮脂が含まれているため、ある程度の臭いがあるのは自然なことです。
これらの分泌物は、耳の皮膚を保護し、外部からの異物の侵入を防ぐという大切な役割を担っています。
そのため、少し臭いがするからといって、すぐに異常だと判断する必要はありません。
普段と変わらない、かすかな臭いであれば、生理的なものと考えてよいでしょう。
耳垢や耳掃除の基本については、耳垢・耳掃除についてのページでもご案内しています。
耳垢には、カサカサした「乾性耳垢」と、ベタベタした「湿性耳垢」の2種類があり、このタイプは遺伝によって決まります。
湿性耳垢は、ワキガの原因にもなるアポクリン腺という汗腺からの分泌物を多く含んでいるため、乾性耳垢に比べて臭いが強くなる傾向があります。
アポクリン腺は耳の中や脇の下、陰部など特定の場所に存在するため、耳垢が湿っている方はワキガ体質と結びつくことがありますが、これらはあくまで病気ではありません。
臭いが気になる場合でも、それが体質によるものか、他の原因があるのかを見極めることが重要です。
いつもと違う強い臭いや、不快な臭いがする場合は、何らかのトラブルが起きているサインかもしれません。その理由としては、単に耳垢が溜まっているケースから、耳の中で炎症が起きている可能性まで、いくつかの原因が考えられます。
ここでは、耳垢が特に臭くなる代表的な原因について解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら、原因を探ってみましょう。

耳垢は、通常であればあごの動きなどによって自然に耳の外へと排出されます。
しかし、何らかの理由でこの排出機能がうまくいかないと、古い耳垢が耳の奥に溜まってしまうことがあります。
これを「耳垢栓塞」と呼びます。
溜まった耳垢に含まれる皮脂や汗は、時間とともに酸化したり、細菌が繁殖したりすることで、臭いが強くなる原因となります。
特に湿性耳垢の方は、粘度が高く耳垢が溜まりやすいため注意が必要です。
古いチーズのような、脂っぽい臭いがする場合は、耳垢の蓄積が原因かもしれません。
耳垢(みみあか)、耳掃除について
耳掃除のしすぎや、指で耳を頻繁に触ることで外耳道の皮膚に細かい傷がつき、そこから細菌が感染して炎症を起こすのが外耳炎です。
外耳炎になると、耳の中で炎症が進み、膿が出ることがあります。
この膿が、ツンとした酸っぱい臭いや生臭いような嫌な臭いの原因となります。
外耳炎は強い痛みやかゆみを伴うことが多く、放置すると症状が悪化する可能性があります。
耳掃除をした後に臭いが強くなった、痛みがあるといった場合は、外耳炎を疑う必要があります。
外耳炎について
中耳炎は、風邪などをきっかけに鼓膜の奥にある中耳という空間で細菌やウイルスが繁殖し、炎症を起こす病気です。
特に小さなお子さんに多く見られます。
炎症が強くなると中耳に膿が溜まり、その圧力で鼓膜が破れて膿が耳の外へ流れ出てくることがあります。
これが「耳だれ(耳漏)」です。
耳だれは、粘り気のある液体で、独特の生臭いような不快な臭いを伴うことが特徴です。
耳垢とは別に、耳から液体が出てきて臭いがする場合は、中耳炎などの病気が原因である可能性を考え、早めに医療機関を受診することが重要です。
中耳炎について
外耳道真菌症は、耳の中にカビ(真菌)が繁殖してしまう病気です。
健康な耳にもカビは存在しますが、耳掃除のしすぎで皮膚のバリア機能が低下したり、イヤホンを長時間使用して耳の中が蒸れたりすると、カビが増殖しやすくなります。
この病気になると、強いかゆみや耳の詰まり感とともに、特有の臭いが発生することがあります。
通常の細菌感染とは異なるため、診断と治療には専門的な判断が必要です。
なかなか治らない耳のかゆみや、これまでとは違う種類の臭いを感じた場合は、カビが原因となっている可能性も考えられます。
耳垢の臭いだけでなく、他に気になる症状がある場合は、耳の中で何らかのトラブルが起きているサインかもしれません。
自己判断で様子を見たり、間違ったケアを続けたりすると、症状を悪化させてしまう恐れがあります。
以下のような症状がみられる場合は、早めに耳鼻科を受診することをおすすめします。
専門家による適切な診断と治療を受けることが、早期回復への近道です。

耳の臭いに加えて、我慢できないほどの強い痛みや痒み、耳の入り口が赤く腫れているといった症状がある場合は、外耳炎が進行している可能性が高いと考えられます。
炎症がひどくなると、口を開けたり食事をしたりする際に痛みが響くこともあります。
このような状態を放置すると、炎症がさらに広がってしまう恐れがあるため、早急な治療が必要です。
自己判断で市販薬を使用するのではなく、まずは耳鼻科で正確な診断を受け、適切な処置をしてもらうことが大切です。
耳から黄色や緑色がかったドロッとした液体、つまり膿のようなものが出てくる場合は、注意が必要です。
これは「耳だれ(耳漏)」と呼ばれ、外耳炎や中耳炎のサインであることが多いです。
特に、急性中耳炎が進行して鼓膜が破れた場合にも耳だれが生じます。
鼓膜に穴が開いた状態を放置すると、聴力に影響が出たり、中耳炎が慢性化したりするリスクがあります。
ティッシュや綿棒で耳の入り口を拭う程度にし、耳の奥はいじらずに、できるだけ早く耳鼻科を受診してください。
耳垢の臭いとともに、「音がこもって聞こえる」「耳に水が入ったような詰まった感じがする」といった症状がある場合、様々な原因が考えられます。
例えば、大量の耳垢が固まって耳の穴を塞いでしまう「耳垢栓塞」や、滲出性中耳炎などで鼓膜の奥に液体が溜まっている状態などが疑われます。
また、突発性難聴など、早期の治療が必要な病気の可能性も否定できません。
聞こえに関する異常は、生活の質に大きく影響するため、軽視せずに耳鼻科で聴力検査などを含めた詳しい診察を受けましょう。
言葉で症状をうまく伝えられない小さなお子さんの場合、行動の変化が病気のサインになることがあります。
急に機嫌が悪くなる、夜泣きがひどい、頻繁に耳に手をやる、頭を振るなどの様子が見られたら、耳のトラブルを疑ってみてください。
特に、発熱を伴う場合は急性中耳炎の可能性が高いです。
お子さんの耳から嫌な臭いがして、このような行動が見られる場合は、耳に痛みや不快感を感じているのかもしれません。
心配な様子があれば、早めに耳鼻科へ相談しましょう。
耳の臭いが気になると、つい自分で何とかしようと耳掃除をしたくなるかもしれません。
しかし、間違ったセルフケアは症状をかえって悪化させる危険性があります。
ここでは、ご自宅でできる応急処置としての正しい治し方と、避けるべきNG行動について解説します。
耳の健康を守るためにも、適切な知識を身につけ、慎重に対応することが大切です。

痛みやかゆみ、耳だれといった症状がなく、単に臭いだけが気になる場合の応急処置としては、耳の周りを清潔に保つことが基本です。
入浴時に、湿らせたガーゼやタオルで耳介(耳の外側の部分)や耳の裏、入り口付近を優しく拭き取る程度にしましょう。
このとき、耳の穴の中に水や石鹸が入らないように注意してください。
耳の中を無理にきれいにしようとせず、外側を清潔にするだけでも、臭いが軽減される場合があります。
これが、ご自身でできる安全な治し方の基本です。
耳の臭いが気になるからといって、綿棒や耳かきを耳の奥深くまで入れて掃除するのは非常に危険です。
耳垢を奥に押し込んでしまったり、外耳道のデリケートな皮膚を傷つけて外耳炎を引き起こしたりする原因になります。
また、自己判断で消毒液や洗浄液などを耳の中に入れるのも避けてください。
鼓膜に傷があった場合、症状を悪化させる可能性があります。
良かれと思って行ったケアが、かえって耳のトラブルを招くことは少なくありません。
耳の中の違和感やしつこい臭いは、専門家である耳鼻科医に相談するのが最も安全で確実な方法です。
耳の臭いや耳垢に関するお悩みは、デリケートな問題であり、どこに相談すればよいか迷う方もいるかもしれません。
当院では、耳鼻科の専門医が、お子様からご高齢の方まで、あらゆる耳のトラブルに対応しています。
「耳掃除だけで受診してもいいのかな?」といった些細なことでも、遠慮なくご相談ください。
地域のかかりつけ医として、皆さまの耳の健康をサポートします。
<<よくある質問>>
はい、湿った耳垢は臭いやすく、ワキガと関係があります。
湿性耳垢は、ワキガの原因でもあるアポクリン腺からの分泌物を多く含むため、乾性耳垢よりも臭いが強くなる傾向があります。
ただし、これは病気ではなく個人の体質によるものですので、過度な心配は不要です。
必ずしも病気とは限りませんが、外耳炎の可能性があります。
耳の中で細菌が繁殖すると、炎症や膿によってツンとした酸っぱい臭いが発生することがあります。
もし、耳の痛みやかゆみ、耳だれなどの症状を伴う場合は、病気のサインである可能性が高いため、早めの受診をおすすめします。
はい、もちろんです!
遠慮なくご来院ください!
お子様の耳が臭う場合、自分ではうまく取れない耳垢が溜まっていたり、中耳炎などの病気が隠れていたりする可能性があります。
耳鼻科では安全に耳の中を確認し、必要であれば適切な処置を行いますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。
当クリニックの院長は、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が認定する耳鼻咽喉科専門医です。
国内外の専門病院で培った豊富な知識と経験を活かし、耳垢の臭いの原因を的確に診断します。
耳の中の状態を必要に応じて内視鏡などで詳しく観察し、一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診察と治療を心がけています。
耳に関するお悩みは、どんな些細なことでも専門家である耳鼻科医にお任せください。
当クリニックは、小さなお子様からご高齢の方まで、ご家族皆様で安心して通える、地域のかかりつけ医を目指しています。
お子様が怖がらないよう優しく対応することはもちろん、ご高齢の方の聞こえに関するお悩みにも親身に寄り添います。
待合室や診察室は、どなたでもリラックスして過ごせるような空間づくりを心がけています。
耳のことで少しでも気になることがあれば、お気軽にご来院ください。
「耳垢が溜まっている気がする」「耳掃除をしてほしい」といったご希望だけでも、全く問題ありません。
無理にご自身で耳掃除を行うと、耳の中を傷つけてしまうリスクがあります。
当クリニックでは、耳垢の除去だけでも丁寧に対応いたします。
耳鼻科の専門器具を用いることで、安全かつ確実に耳垢を取り除くことが可能です。
普段の耳のケアに関するご相談も含め、些細なことでも遠慮なく受診できる、身近なクリニックでありたいと考えています。
耳垢のにおいは、湿った耳垢など体質によることもあれば、外耳炎や中耳炎、耳だれ(耳漏)などが関係していることもあります。
においだけなら慌てすぎなくてよいこともありますが、痛み、かゆみ、耳だれ、聞こえにくさがあるときは、早めに受診するのがおすすめです。
福岡市城南区のなかの耳鼻科・美容皮ふ科では、耳掃除だけの受診も含め、耳の小さなお悩みからご相談いただけます。小さなお子さんから大人の方、ご高齢の方まで、「これくらいで受診してよいのかな」と迷うような内容でもお気軽にご相談ください。
耳鼻科の診療内容全体は耳鼻科ページでもご案内しています。
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美容皮膚科のたるみ治療として注目を集めている「ザーフ(XERF)」。当院でも人気の高い施術です。ただ名前は聞いたことがあるけれど、他のたるみ治療と何がどう違うのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は、ザーフの仕組みと期待できる効果について、わかりやすく解説します。
ザーフは、6.78MHzと2MHzという2つの周波数を同時に照射できる、世界初のデュアル周波数モノポーラRF(高周波)機器です。従来のRFたるみ治療は単一の周波数を用いるものが主流でしたが、ザーフは2つの周波数を組み合わせることで、皮膚の浅い層から深い層(脂肪層)まで幅広くアプローチできるという特徴があります。

ザーフは、shallow(浅層)・middle(中間層)・deep(深層)という3段階の深度モードを切り替えながら照射します。真皮層のハリ感を高めたい場合は浅めの設定、頬やフェイスラインのもたつきが気になる場合は深めの設定にするなど、お悩みに合わせて調整できる点が特徴です。
ザーフで期待できる効果は、大きく「引き締め(タイトニング)」「リフトアップ」「肌質改善」の3つです。RFの熱エネルギーによって皮下組織を引き締めると同時に、コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、ハリのある肌へと導きます。
ザーフは、痛みを抑えながら深層へアプローチできる新しい選択肢として、多くの方に選ばれています。
「ザーフを受けたら、いつから効果を感じられるの?」「どのくらい効果が続くの?」というご質問は、カウンセリングでも非常に多くいただきます。ザーフの効果が出るタイミングと持続期間について、段階別に解説します。
ザーフはRFの熱エネルギーによってその場で組織を引き締めるため、施術直後からフェイスラインや頬の引き上がりを感じられる方も多いです。「すぐに変化が分かる」という即効性は、ザーフが選ばれている理由のひとつです。
ただ、実際に効果が一番実感できるのは施術から1ヶ月目が多いです。そこから3ヶ月目にかけて、さらに引き締まっていきます。4ヶ月目以降は少しピークを過ぎて緩やかにたるみが進行していきます。
一方で、コラーゲンやエラスチンの生成による肌質改善(ハリ・ツヤアップ)の効果は、施術後2週間〜1ヶ月程度かけてゆっくりと表れてきます。施術直後の引き締め感とは別に、「肌の質感が変わってきた」と感じるのは、この時期以降になることが多いです。
ザーフの効果は個人差がありますが、おおむね半年〜1年程度持続するとされています。ただし、加齢による肌のたるみは日々進行するため、効果を維持するには定期的なメンテナンス治療が推奨されます。
施術後は十分な保湿を行い、紫外線対策を徹底することが、効果を長持ちさせるポイントです。また、次の施術タイミングを逃さないよう、適切な間隔でメンテナンスを受けることも重要です。
当院では半年おきでの治療をおすすめしております。
また日頃のスキンケア製品やコスメなどの選択も、効果を長持ちさせるのに重要です。
次回は、ザーフ(高周波)とハイフ、どちらを選ぶべきか、それぞれの特徴とともに詳しくご紹介します。
※効果の感じ方には個人差があります。
詳細や施術価格についてはこちらからご確認ください。







首のしこりは珍しくありません
首には多数のリンパ節や甲状腺、唾液腺が存在します。
風邪の後にリンパ節が腫れることもあれば、甲状腺結節や唾液腺腫瘍などが原因となることもあります。
<頸部エコーとは>
超音波を用いて首の内部を観察する検査です。
放射線被ばくがなく、痛みもありません。
検査時間は数分です。
余談ですが、、、
「コウモリが暗闇でも飛べる理由をご存じですか?」
コウモリは超音波を出し、その跳ね返ってきた音(エコー)から周囲の様子を把握しています。
病院・クリニックで行う超音波(エコー)検査も、まったく同じ原理です。
首に超音波を当て、その反射を画像に変換することで、リンパ節・甲状腺・唾液腺などの状態を安全に観察できます。放射線を使わないため被ばくはなく、痛みもありません。お子さんからご高齢の方まで安心して受けられる検査です。

<どんな病気が見つかるの?>
リンパ節疾患
・反応性リンパ節腫脹
・頸部リンパ節炎
・悪性腫瘍(悪性リンパ腫、転移性リンパ節など)
など
甲状腺疾患
・甲状腺嚢胞
・腺腫様甲状腺腫
・甲状腺炎(亜急性甲状腺炎、橋本病など)
・良性甲状腺腫瘍
・悪性甲状腺腫瘍(甲状腺癌など)
など
唾液腺疾患
・耳下腺腫瘍(悪性腫瘍、良性腫瘍)
・顎下腺腫瘍(悪性腫瘍、良性腫瘍)
・唾石症(殆どは顎下腺とその導管です)
・唾液腺炎(反復性耳下腺炎、顎下腺炎など)
など
その他
・正中頸嚢胞
・側頸嚢胞
・脂肪腫
など

<耳鼻咽喉科によるの頸部エコーの特徴>
当院では耳鼻咽喉科専門医が診察からエコー検査まで担当します。
画像だけを見るのではなく、鼻・咽頭喉頭・声帯・リンパ節・甲状腺・唾液腺などを総合的に評価し診断します。
総合病院では検査技師さんが担当することが多いです。
<こんな方は耳鼻咽喉科へご相談ください>
・首にしこりがある
・首が腫れている
・のどの違和感が続く
・甲状腺の異常を指摘された
・健診で首の異常を指摘された
・唾液腺が腫れる
・食事のたびにあごの下が腫れる
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のどが痛い原因は風邪だけではありません|耳鼻科で見つかる本当の原因と受診の目安

「のどが痛い」
「飲み込むと痛い」
「熱はないけれど喉だけ痛い」
「市販薬を飲んでも治らない」
このような症状で悩んでいませんか?
のどの痛みは風邪の代表的な症状ですが、実は原因は風邪だけではありません。急性扁桃炎や溶連菌感染症、新型コロナウイルス感染症だけでなく、アレルギーや副鼻腔炎、胃酸の逆流(逆流性食道炎)、さらには声帯や上咽頭の病気など、さまざまな原因で起こります。
耳鼻咽喉科では、単に「のどが赤いですね」で終わるのではなく、現在の症状や所見次第で鼻・のど・声帯・首まで詳しく診察し、痛みの原因をより正確に診断することができます。
今回は、「のどが痛い」原因や対処法、耳鼻咽喉科を受診した方がよい症状について、耳鼻咽喉科専門医の立場から解説します。
のどが痛くなる仕組み
のどの痛みは、咽頭や扁桃、喉頭などの粘膜に炎症が起こることで生じます。炎症が起こると、体内では炎症物質(プロスタグランジンやブラジキニンなど)が放出され、神経を刺激するため「痛い」と感じます。
炎症を起こす原因はさまざまで、大きく分けると次の4つがあります。
・ウイルス感染
・細菌感染
・アレルギーや乾燥などの刺激
・胃酸逆流や慢性的な炎症
つまり、「のどが痛い」という症状だけでは原因を判断することは難しく、症状や診察所見を総合して診断することが重要です。
のどが痛い原因にはどのような病気がある?
① ウイルス感染(最も多い原因)
最も多いのは風邪を引き起こすウイルスです。
代表的なものは下記のもになります。
・ライノウイルス
・アデノウイルス
・RSウイルス
・新型コロナウイルス
・旧型コロナウイルス
・インフルエンザウイルス
鼻水や咳、発熱を伴うことが多く、多くは1週間程度で改善します。
② 細菌感染
細菌感染では強い痛みや高熱を伴うことがあります。
代表的なものは下記のものになります。
・溶連菌感染症
溶連菌の検査において注意点があり、無症状保菌者がいることです。つまり、症状がなく、他の人へも感染させるリスクが低い人がいることです。その頻度は、小児でも10-15%程度と言われています(Pediatrics. 2010など)。これらの人は治療する必要がないと言われています(Clin Infect Dis. 2012など)。従いまして、症状と所見を合わせて検査が必要か判断することが大切で、むやみやたらに検査をしない方が良いです❗️
その他に下記の菌が原因となることがあります。
・肺炎球菌
・インフルエンザ菌
・ブドウ球菌
です。特に溶連菌感染症では適切な抗菌薬治療が必要で、放置すると合併症を起こすこともあります。
③ 扁桃周囲膿瘍
片側だけが非常に痛く、以下の症状があれば要注意です。
・飲み込めない
・よだれが出る(唾液も飲み込めないため)
・口が開けにくい(口を開く筋肉まで炎症が及ぶためです)
・声がこもる
膿がたまっている可能性があり、切開排膿や入院が必要になることもあります。
④ 上咽頭炎
耳鼻咽喉科でよく遭遇するものの、一般にはあまり知られていない病気です。
鼻とのどの境目(上咽頭)に炎症が起こる病気で、以下の症状が代表的です。
・のどの違和感
・飲み込むと痛い
・後鼻漏
・慢性的なのどの痛み
通常の口を開ける診察では見えないため、小さな鏡で反射させて観察するもしくは鼻から入れる内視鏡検査で観察して診断します。
⑤ アレルギー・後鼻漏
花粉症やアレルギー性鼻炎では、鼻水がのどへ流れる「後鼻漏」が起こります。
これが慢性的にのどを刺激し、以下の症状につながります。
・イガイガする
・のどが痛い
・咳払いが増える
⑥ 胃酸逆流(逆流性食道炎・咽喉頭逆流症)
胃酸がのどまで逆流すると、以下の症状が起きる可能性があります。
・朝だけ痛い
・声がかれる
・のどに何かある感じ
胸やけがない方でも起こることがあります。
⑦ 声の使い過ぎ
教師や保育士、営業職など声をよく使う方では、声帯に炎症が起こり、以下の症状が現れます。
・のどの痛み
・声がかすれる
症状別に考えられる病気
熱がある
・インフルエンザ
・新型コロナウイルス感染症
・急性咽頭炎
・扁桃炎
・溶連菌感染症
・ウイルス感染症
熱はないのにのどが痛い
・ウイルス感染
・アレルギー
・後鼻漏
・上咽頭炎
・胃酸逆流
・乾燥
・声帯炎
飲み込むと痛い
・扁桃炎
・上咽頭炎
・咽頭炎
・扁桃周囲膿瘍
片側だけ痛い
・扁桃周囲膿瘍
・扁桃炎
・咽頭異物
・まれに腫瘍
声がかれる
・急性喉頭炎
・声帯ポリープ
・声帯結節
・声帯麻痺
・咽喉頭逆流症
・まれに腫瘍
2週間以上声のかすれが続く場合は、声帯の詳しい検査をおすすめします。
自宅でできる対処法

症状が軽い場合には、次のような方法が有効です。
・水分をしっかり摂る
・部屋を加湿する(湿度40〜60%程度)
・十分な睡眠をとる
・のどを酷使しない
・禁煙する
・アルコールを控える
・必要に応じて鎮痛薬を使用する
一方で、自己判断で抗菌薬を飲むことはおすすめできません。ウイルス感染には抗菌薬は効果がなく、不必要な使用は耐性菌の原因にもなります。
このような症状は早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう
次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
・高熱が続く
・飲み込めないほど痛い
・水分も飲めない
・息苦しい
・よだれが出る
・口が開けにくい
・片側だけ強く痛む
・首が大きく腫れている
・1週間以上改善しない
・声のかすれが2週間以上続く
これらの症状は、扁桃周囲膿瘍や喉頭蓋炎、深頸部感染症、悪性腫瘍など、早急な治療が必要な病気が隠れている可能性があります。
耳鼻咽喉科ではどのような検査をするの?
耳鼻咽喉科では原因に応じて次のような検査を行います。
・のどや扁桃の診察
・鼻の診察
・鼻咽腔・喉頭ファイバースコープ(内視鏡検査)
・頸部超音波(エコー)検査
・溶連菌迅速検査
・新型コロナウイルスやインフルエンザなどのウイルス迅速検査
・多項目同時検査(スポットファイア)
・必要に応じて血液検査
特に内視鏡検査では、口から見えない上咽頭や喉頭、声帯まで観察できるため、「原因がわからないのどの痛み」の診断に非常に有用です。
よくある質問(Q&A)
Q. のどが痛いときは内科と耳鼻科、どちらを受診すればよいですか?
強いのどの痛み、飲み込みづらさ、声のかすれ、繰り返す症状がある場合は耳鼻咽喉科がおすすめです。耳だけでなく、鼻・のど・声帯まで詳しく診察できます。必要に応じてファイバースコープで確認し、緊急性の高い疾患でないかなど確認することができます。
Q. 市販薬だけで様子を見ても大丈夫ですか?
軽い風邪であれば改善することもありますが、高熱や強い痛み、飲み込みづらさ、症状が長引く場合は受診をおすすめします。
Q. のどが痛いときにうがいは効果がありますか?
水うがいはのどの衛生を保ち、乾燥を防ぐのに役立ちます。ただし、症状を根本的に治すものではないため、痛みが続く場合は原因を調べることが大切です。うがい薬によっては炎症を抑える作用があるものもあります。
まとめ
「のどが痛い」という症状は風邪だけでなく、細菌感染、上咽頭炎、アレルギー、胃酸逆流、声帯の病気など、さまざまな原因で起こります。
特に「熱がないのにのどが痛い」「飲み込むと痛い」「片側だけ痛い」「何度も繰り返す」「市販薬で改善しない」といった症状は、耳鼻咽喉科で詳しく調べることで原因が明らかになることが少なくありません。
耳鼻咽喉科では、鼻・のど・声帯まで総合的に診察し、必要に応じて内視鏡検査や迅速検査、頸部超音波検査などを組み合わせることで、症状の原因をできる限り正確に診断し、一人ひとりに適した治療をご提案します。
「のどの痛みだから風邪だろう」と自己判断せず、症状が強い場合や長引く場合は、お気軽に耳鼻咽喉科へご相談ください。
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耳鳴りでお悩みの方へ|原因・検査・治療法を耳鼻咽喉科専門医がわかりやすく解説

「キーン」「ジー」という耳鳴りは病気のサイン?
「静かな場所で耳鳴りが気になる」
「キーンという高い音がずっと続く」
「最近、片耳だけ耳鳴りがする」
「耳鳴りに加えて聞こえも悪くなった」
このような症状でお困りではありませんか?
耳鳴りは誰でも一度は経験する症状ですが、長く続く場合や難聴・めまいを伴う場合には、耳の病気が隠れていることがあります。実際に日本では、人口の約10~15%が慢性的な耳鳴りを経験しているとされ、加齢とともに増加します。また、生活に支障をきたすほど強い耳鳴りは約2~3%の方にみられると報告されています。耳鳴りは「年齢のせいだから仕方ない」と諦める必要はありません。原因を調べ、適切な治療や対処法を行うことで症状が軽減する方も少なくありません。
耳鳴りとは?
耳鳴りとは、実際には音が出ていないのに音が聞こえる状態です。
代表的には、、、
「キーン」
「ジー」
「シーン」
「ゴー」
「ブーン」
「ピー」
など様々な音として感じます。
耳鳴りには2種類あります
① 自覚的耳鳴り(ほとんどがこれ)
本人だけが聞こえる耳鳴りです。約95%以上を占め、難聴や加齢、ストレスなどが関係しています。
② 他覚的耳鳴り
非常に稀ですが、他者(医師・看護師など)も聴診器などで確認できる耳鳴りです。
原因として、
・血流の異常
・筋肉のけいれん
・血管の病気
などがあります。
特にドクンドクンと脈に一致する耳鳴り(拍動性耳鳴)では、血管疾患が隠れていることがあり、詳しい検査が必要になります。
耳鳴りの原因
耳鳴りは一つの病気ではなく、「症状」です。様々な原因によって起こります。
①加齢による難聴(老人性難聴)
最も多い原因です。
年齢とともに内耳の細胞が減少すると、聞こえにくさとともに耳鳴りを感じやすくなります。
高音域から聞こえにくくなることが特徴です。
② 突発性難聴
ある日突然、下記のような症状が起こります。
「耳が聞こえない」
「耳が詰まる」
「強い耳鳴り」
発症から早期(できれば1週間以内、遅くとも2週間以内)の治療開始が予後を左右するため、緊急性の高い疾患です。自己判断で様子をみないように耳鼻科へ相談しましょう。
③ メニエール病
内耳にリンパ液がたまる病気です。
特徴は、耳鳴り・難聴・めまいを繰り返すことです。
④ 騒音性難聴
ライブ、コンサート、工事現場、工場、イヤホンの大音量などで内耳が障害されることがあり、これらが原因で症状が出てきます。
若い世代でも非常に増えています(ヘッドホン難聴、イヤホン難聴などと言われることもあります)。
⑤ 耳垢栓塞
耳垢が完全に詰まると、耳鳴り・耳閉感・難聴を起こすことがあります。耳垢を除去するだけで改善することもあります。但し、ご自宅での除去は外耳道や鼓膜を傷つける可能性があるため危険ですので、耳鼻科へご相談ください。
⑥ ストレス・睡眠不足
ストレスや疲労が続くと、耳鳴りそのものが悪化するだけではなく、「耳鳴りが気になる脳」の働きが強くなることが知られています。つまり、耳鳴りの音そのものよりも、「脳が耳鳴りを意識し続ける状態」が症状を悪化させます。
⑦ 聴神経腫瘍
片耳だけの難聴や耳鳴りでは、まれに聴神経腫瘍が見つかることがあります。必要に応じてMRI検査を行います。
耳鳴りはなぜ起こるの?

近年では、耳鳴りは耳だけではなく「脳」で感じている症状と考えられています。難聴になると、耳から脳へ送られる音の情報が減少します。すると脳は不足した音(特定の周波数の音)を補おうとして、神経活動を過剰に高めます。その結果、存在しない音を作り出してしまうと考えられています。これを中枢ゲイン仮説(Central Gain Theory)と呼びます。現在、この考え方が耳鳴り研究の中心となっています。
耳鳴りで病院を受診すべき症状
次の場合は早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
・突然耳鳴りが始まった
・聞こえが悪い
・片耳だけの耳鳴り
・めまいがある
・耳が詰まる
・拍動する耳鳴り
・数週間以上続く
・日常生活に支障がある
耳鼻咽喉科で行う検査

耳鳴りの原因を調べるために、以下の診察・検査を行います。
・耳の診察
耳垢や鼓膜の異常を確認します。
・聴力検査
最も重要な検査です。難聴の有無や種類を評価します。
・ティンパノメトリー
鼓膜と中耳の状態を調べます。
必要に応じて、語音聴力検査、耳音響放射(OAE)、ABR(聴性脳幹反応)、MRI、血液検査などを追加します。クリニックではできない検査もあり、その場合は総合病院をご紹介いたします。
耳鳴りの治療
① 原因疾患の治療
最も重要です。例えば、突発性難聴、中耳炎、耳垢、メニエール病などは原因を治療します。原因が治れば耳鳴りも軽減・消失が期待できます。
② 補聴器
難聴がある患者さんでは、補聴器により耳鳴りが改善することが多く報告されています。音が脳へ十分に入ることで、耳鳴りの感じ方が軽減します。近年は耳鳴り診療ガイドラインでも推奨度の高い治療となっています。
③ TRT(Tinnitus Retraining Therapy; 耳鳴順応療法)
耳鳴りを完全に消すことではなく、「気にならない状態」にする治療です。音響療法とカウンセリングを組み合わせます。
④ 認知行動療法(CBT)
近年最もエビデンスが蓄積されている治療の一つです。耳鳴りに対する不安や恐怖を軽減し、生活への影響を減らします。
⑤ 睡眠・ストレス対策
耳鳴りは、睡眠不足、不安、疲労で悪化します。
十分な睡眠やストレスコントロールは治療の一部です。
自宅でできる耳鳴り対策

以下の方法が症状の軽減につながることがあります。
・静かすぎる環境を避ける
・ヒーリング音楽や自然音を流す
・十分な睡眠
・適度な運動
・カフェイン・アルコールの摂り過ぎに注意
・禁煙
・イヤホンの大音量を避ける
「完全な静寂」は耳鳴りをかえって意識しやすくするため、就寝時に小さな環境音(川のせせらぎや雨音など)を流すことが役立つ場合があります。耳鳴りよりもやや小さめな音にしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 耳鳴りは治りますか?
原因によります。耳垢や中耳炎など治療可能な原因であれば改善や治癒が期待できます。一方、慢性的な耳鳴りでも適切な治療により「気にならない状態」まで軽減できることは少なくありません。
Q. ストレスだけで耳鳴りになりますか?
ストレスのみが原因というよりも、ストレスが耳鳴りを悪化・持続させる要因となります。睡眠不足や疲労も関与します。
Q. サプリメントは効果がありますか?
ビタミン剤、亜鉛などが用いられることがありますが、現時点では慢性耳鳴りに対する有効性を裏付ける十分なエビデンスはありません。自己判断で継続する前に耳鼻咽喉科で相談しましょう。
Q. 耳鳴りがあると脳の病気でしょうか?
ほとんどは耳や聴覚系の問題ですが、片側のみの耳鳴りや拍動性耳鳴り、神経症状を伴う場合にはMRIなどで精査が必要になることがあります。
まとめ
耳鳴りは多くの方が経験する症状ですが、その背景には難聴、突発性難聴、メニエール病、耳垢、ストレス、まれな腫瘍などさまざまな原因があります。特に、「急に始まった耳鳴り」「片耳だけの耳鳴り」「難聴やめまいを伴う耳鳴り」「脈に合わせて聞こえる耳鳴り」は、早めの受診が重要です。
耳鼻咽喉科では、耳の診察や聴力検査を行い、原因を明らかにしたうえで、一人ひとりに適した治療をご提案します。慢性的な耳鳴りでも、補聴器や耳鳴順応療法(TRT)、認知行動療法(CBT)などを組み合わせることで、生活の質(QOL)の改善が期待できます。
耳鳴りを「年齢のせい」とあきらめず、気になる症状が続く場合は、お早めにお近くの耳鼻咽喉科へご相談ください。
参考文献
耳鳴診療ガイドライン 2019 日本耳鼻咽喉科学会・日本聴覚医学会 編.
American Academy of Otolaryngology–Head and Neck Surgery. Clinical Practice Guideline: Tinnitus. Otolaryngol Head Neck Surg. 2014.
European Federation of Audiology Societies. European guideline for tinnitus. HNO. 2019.
Pawel J. Jastreboff. Phantom auditory perception (tinnitus): mechanisms and management. Neurosci Res. 1990.
Deborah A. Hall wt al. Lancet.
耳鳴り診療に関するレビュー 2024.
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【耳鼻咽喉科専門医が解説】鼻づまりの原因・治療・自宅でできる対策|片側だけ詰まる場合は要注意!

「鼻が詰まって息がしづらい」
「口呼吸になって寝苦しい」
「市販の点鼻薬が手放せない」
鼻づまり(鼻閉)は、多くの方が経験する症状ですが、「ただの鼻風邪」と思って放置してしまう方も少なくありません。しかし、鼻づまりの原因はアレルギー性鼻炎だけではなく、副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症、鼻茸(ポリープ)、さらには稀ではありますが腫瘍などが隠れていることもあります。
特に長期間続く鼻づまりや片側だけの鼻づまりは、一度耳鼻咽喉科で詳しく調べることをおすすめします❗️
今回は耳鼻咽喉科専門医の立場から、鼻づまりの原因、治療法、自宅でできる対策について分かりやすく解説します。
<鼻づまりとは?>
鼻づまりとは、空気の通り道である鼻腔(びくう)が狭くなり、十分に空気が通らなくなった状態です。鼻づまりは単なる不快な症状ではありません。
鼻呼吸ができなくなることで
・睡眠の質が低下する
・集中力が落ちる
・いびきが増える
・睡眠時無呼吸症候群が悪化する
・子どもの場合は口呼吸による歯並びや顔面発育への影響
など、全身へさまざまな影響を及ぼします。
<鼻づまりの主な原因>
① アレルギー性鼻炎(最も多い原因)
花粉症やダニ・ハウスダストなどのアレルギーによって鼻粘膜が腫れ、鼻水も増えるため鼻が詰まります。
特徴:
・両側の鼻づまり
・透明な鼻水
・くしゃみ
・鼻のかゆみ/目のかゆみ
・季節性(スギ花粉などの季節のみ)または一年中続く
重症になると「鼻水より鼻づまり」が主症状になることも少なくありません。
アレルギー性鼻炎(アレルギー性鼻炎)について詳しくはこちらのページをご参照ください
② 急性・慢性副鼻腔炎
副鼻腔に炎症が起こる病気です。粘膜が腫れたり、膿がたまることで鼻づまりが起こります。
特徴:
・黄色や緑色の鼻水
・頬や額の痛み
・後鼻漏
・においが分かりにくい
・風邪のあとから悪化することが多い
慢性化すると数か月以上続くことがあります。
急性・慢性副鼻腔炎について詳しくはこちらのページをご参照ください
③ 鼻中隔弯曲症
鼻の左右を分ける壁(鼻中隔)が曲がっている状態です。
成人では非常に多く見られますが、軽度なら問題ありません。しかし、強く曲がると慢性的な鼻づまりの原因になります。
特徴:
・常に片側が詰まる
・寝る向きで悪化する
・鼻血が出やすい
薬では改善しにくく、重症例では手術が根本治療になります。
④ 下鼻甲介腫脹(肥厚性鼻炎)
鼻の中にある「下鼻甲介」が慢性的に腫れてしまう病気です。
アレルギー性鼻炎を長く繰り返す方によくみられます。粘膜そのものが厚くなっているため、薬だけでは十分改善しないことがあります。
⑤ 鼻茸(鼻ポリープ)
慢性副鼻腔炎・好酸球性副鼻腔炎などで鼻の中にできる、粘膜が腫れてしまってできてします組織です。大きくなると空気の通り道をふさいでしまいます。
特徴:
・鼻づまり
・嗅覚低下
・後鼻漏
・鼻声
大きなポリープでは手術が必要になることがあります。
⑥ 鼻の腫瘍(まれですが重要)
頻度は高くありませんが、良性腫瘍・悪性腫瘍でも鼻づまりが起こります。
注意する症状:
・片側だけ詰まる
・鼻血を繰り返す
・顔面の痛み
・頬が腫れる
このような場合は早めの受診が必要です。
<鼻づまりの検査>

耳鼻咽喉科では以下のような検査を行います。
・鼻内視鏡検査
細いカメラで鼻の奥まで観察し、鼻中隔弯曲・ポリープ・副鼻腔炎・腫瘍の有無を評価します。
・CT検査
当院はCTを完備しており、副鼻腔炎や鼻中隔弯曲、ポリープの広がりを詳しく確認できます。手術が必要かどうかの判断にも重要です。
・アレルギー検査
血液検査、特異的IgE検査、鼻汁好酸球検査などで原因を調べます。
特に当院では指先1滴で41項目のアレルゲンをチェックできる検査も行っております。
<鼻づまりの治療>
原因によって治療法は異なります。
薬物療法
・ステロイド点鼻薬
現在の鼻づまり治療の中心です。粘膜の炎症を抑え、アレルギー、慢性副鼻腔炎、鼻茸にも効果があります。即効性はありませんが、毎日継続することで高い効果が期待できます。
・抗ヒスタミン薬
くしゃみ・鼻水に有効ですが、鼻づまりへの効果はステロイド点鼻薬ほど強くありません。最近は眠気の少ない薬も増えています。
・ロイコトリエン受容体拮抗薬
鼻づまりが強いアレルギー性鼻炎では有効なことがあります。喘息を合併している患者さんにもよく使用されます。
・漢方薬
体質によっては、葛根湯加川芎辛夷・辛夷清肺湯などが有効なことがあります。
・舌下免疫療法
現時点で(2026年7月時点)、日本においてはスギ花粉症とダニアレルギーによる鼻症状の場合は適応があります。
・抗IgE抗体療法(ゾレア®︎)
重症/最重症のスギ花粉症に対して適応がある治療で、非常に効果的です。
抗IgE抗体療法について詳しくはこちらのページをご参照ください
手術治療
薬で改善しない場合は手術を検討します。
代表的には、
・鼻中隔矯正術
・下鼻甲介手術
・粘膜焼灼術
・内視鏡下副鼻腔手術(ESS)
などがあります。
当クリニックでは、炭酸ガスレーザーを用いた鼻粘膜焼灼術も積極的に行っております。
<自宅でできる鼻づまり対策>

① 鼻洗浄
生理食塩水による鼻洗浄は非常におすすめです。
期待できる効果:花粉除去、アレルゲン除去、鼻汁除去、粘膜機能改善
毎日のケアとしても安全性が高い方法です。
②部屋の加湿
乾燥すると鼻粘膜が腫れやすくなります。湿度40〜60%程度を目安に保つと快適です。加湿器は定期的に清掃し、カビや細菌の繁殖を防ぐことも重要です。
③ 睡眠時は少し頭を高くする
横になると鼻の血流が増えて鼻づまりが悪化します。頭の方を少し高くするだけでも改善する方がいます。
(注)小さな子供は、枕だけを高くするのは注意しましょう。首が折れ曲がってかえって息苦しくなることがあります。傾斜をつけるようにして頭を高くしてあげましょう。
④ アレルゲン対策
ダニ・ハウスダスト対策として以下のことも重要です。
・寝具を洗う
・掃除機をかける
・空気清浄機を使用する
花粉症では帰宅後の洗顔・うがい・着替えも効果的です。
⑤ 市販の点鼻薬の使いすぎに注意

血管収縮薬入り点鼻薬は一時的には非常によく効きます。しかし、長期間使用すると薬剤性鼻炎になり、
「点鼻薬を使わないと全く鼻が通らない」
という状態になります(当院にも多数の薬剤性鼻炎になってしまった方が来院されており、思った以上に多い印象があります)。
一般的には7日以上の連続使用は避けることが推奨されています。慢性的な鼻づまりがある場合は、市販薬で我慢するのではなく耳鼻咽喉科を受診しましょう。
<このような場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう>
次のような症状がある場合は、自己判断せず受診をおすすめします。
・鼻づまりが2週間以上続く
・片側だけ鼻が詰まる
・鼻血を繰り返す
・においが分からない
・黄色い鼻水が長く続く
・顔面痛や頭痛がある
・いびきや睡眠時無呼吸を指摘された
・市販薬で改善しない
・市販の点鼻薬をやめられない
鼻づまりは「症状」ではなく、「原因」を見極めることが最も重要です。
耳鼻咽喉科では、鼻内視鏡や必要に応じた画像検査・アレルギー検査を組み合わせて、鼻づまりの本当の原因を診断します。その結果に応じて、薬物療法だけでなく、鼻洗浄の指導やアレルゲン対策、手術療法まで含めた総合的な治療を提案できます。特に、片側だけの鼻づまり、長引く鼻づまり、嗅覚低下を伴う鼻づまりは、アレルギー性鼻炎以外の病気が隠れていることもあるため、早めの受診が大切です。
<最後に…>
鼻づまりは、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎だけでなく、鼻中隔弯曲症や鼻茸、まれには腫瘍など、さまざまな原因で起こります。症状が長引く場合や片側だけに起こる場合は、早めに耳鼻咽喉科で原因を調べることが重要です。
適切な診断を受けることで、薬物療法や手術療法、自宅でのセルフケアを組み合わせ、一人ひとりに合った治療を行うことができます。鼻呼吸を取り戻すことは、睡眠の質や日中の集中力、生活の質(QOL)の改善にもつながります。「鼻づまりくらい」と我慢せず、気になる症状が続く場合はぜひ耳鼻咽喉科へご相談ください。
<参考文献>
鼻アレルギー診療ガイドライン 2024年版.
慢性副鼻腔炎診療ガイドライン.
American Academy of Otolaryngology–Head and Neck Surgery. Clinical Practice Guideline: Allergic Rhinitis. Otolaryngol Head Neck Surg. 2015.
European Position Paper on Rhinosinusitis and Nasal Polyps. Rhinology. 2020.
Allergic Rhinitis and its Impact on Asthma. Updated international recommendations for allergic rhinitis management.
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