自宅療養・隔離期間〜いつまで家にいるべき?〜

今年は季節外れの暖かさが続いていますが、来週から寒くなることが予想されています。併せてそろそろインフルエンザ流行のシーズンになりますが、依然としてマイコプラズマや溶連菌が流行っている地域もあります。各種感染症陽性になった場合、「いつまで家にいないといけないですか」と質問をいただくことが多いです。そこで今回改めて代表的な各種感染症の療養期間についてまとめてみました。

<新型コロナウイルス感染症>

(有症状の場合)発症日を0日目とカウントし、発症後5日間経過するまでかつ、症状軽快から24時間経過するまでの期間が出席停止期間とされています。

(無症状の場合)検査採取日を発症日(0日)として、5日間経過するまでの間。

いずれの場合も、発症から10日間程度は、ウイルス排出の可能性があるため、マスクを着用したりするなど、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。

<インフルエンザ感染症>

学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(未就学児は3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間とされています。

<溶連菌感染症>

学校保健安全法では「条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患」に分類されています。基本的には適切な抗生剤内服後24時間以上たっていれば感染性はほとんどなくなるので、受診した当日とその翌日は少なくとも登校禁止となります。その後は本人の発熱などの症状がなければ可能となります。

<マイコプラズマ感染症>

急性期は出席停止、全身状態が良ければ登校可能です。学校保健安全法では出席停止期間は設けられていませんが、感染症であるため、他の人にうつしてしまうおそれがあります。こども家庭庁からは「発熱や激しい咳が治まっていること」、日本小児科学会からは「発熱や激しい咳が治まり全身状態がよいこと」が登校の目安として提示されています。感染した場合は、家族間でもタオル等の共用は避けるように心がけましょう。せきの症状がある場合には、マスクを着用するなど「咳エチケット」を守ることを心がけましょう。

<咽頭結膜熱/プール熱(アデノウイルス感染症)>

学校保健安全法では「主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止」とされています。ここでの「主要症状」とは一般的に「発熱、のどの痛み、結膜炎」を指しています。主要症状は3-7日程度持続するとされています。感染対策のために、手洗いやうがいを行い、感染者と密接な接触を避けましょう。タオルなどの共用を避けるようにしましょう。

<手足口病>

主な症状が消失した後も長期間にわたってウイルスを排泄するため、特別に出席停止の期間は定められていません。 主な症状が治れば日常生活に戻って大丈夫です。特定の隔離期間は設けられていませんが、症状が消失するまで自宅で休養されることをおすすめします。

皆様のご参考になれば幸いです。

最後になりますが、現時点で当院では風邪症状のある方はマスク着用をお願いしております。ご本人や周囲の患者さんそして当院スタッフを守るためにもご協力をお願いいたします。

 

2024年11月17日